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2021.10.21コラム

以前よりイベント案内や活動報告など発信いたしておりましたスタッフブログではございますが、最近は、恥をかかない、悔いの残らないご葬儀に関する、様々な情報をご紹介いたしております。

今回は皆様の一番身近な゙仏具゙でもありますお珠数について、いざという時に慌てない為に、マナーや使用方法をご紹介いたします。

 

お珠数とは?

 元来、僧侶がお経を唱えた回数を数える目的で使用される仏具でした。現在は、信仰に篤くなくとも仏式のご葬儀に参列される際の社会的マナーとして、またはブレスレットやお守りとしてご愛用されておられたり、宗教が身近ではない方達にも広く周知される、最も有名な仏具の一つとも言えます。

 人間の煩悩の数である108個の玉を紐で繋ぎ、その一つひとつに仏様が宿り、身につけることで煩悩が消滅し、仏様の功徳が得られると言われており、その為、個人がそれぞれ所有し家族間であっても貸し借りは好ましくないとされております。

 

お珠数の形状について

 宗派によってお念珠とも呼ばれますが、お珠数は「本式珠数」と「略式珠数」の二つに大きく分けられます。

 

・本式珠数

 玉数は108個もちいることが多く、正式と定められた形状は宗派によって異なります。

浄土宗では二連のお珠数を交差させた形状となり、浄土真宗では玉数の決まりはなく、門徒用念珠とされる単念珠を推奨されています。単念珠の形状は略式珠数(以下にて説明)と同様の物で、男性用は紐房、女性用は松房(所属寺院により頭の有無は様々)、中には輪が大きく、数取りができない蓮如結びをあしらったお念珠が好ましいともされます。

 

・略式珠数

 片手珠数とも呼ばれ、108玉を基準に分割した数である27玉や18玉の、片手にかけて使用する輪が小さい作りが特長のお珠数となります。最近では玉の大きさに合わせ、玉数も様々なお珠数も増えており、分割された玉数にこだわる必要もありません。

 かずやの各斎場に常備しております、レンタル用のお珠数も略式珠数となり、コンパクトな為、社会的マナーとしてお珠数を持たれる方に好まれる形状ではないでしょうか。

 

・お珠数の素材・選び方

 略式珠数の男女兼用はめずらしく、基本的に玉の大きさが1㎝以上・房の色は茶色系が男性用、玉の大きさが8㎜以下・房の色は紫やピンク系が女性用と分けて販売されている事が多く、購入される際は注意が必要かと思います。

 素材も、紫檀や黒檀などの「木製」、翡翠(ひすい)や瑪瑙(めのう)、水晶などの「天然石」、菩提樹の「木の実」、琥珀(こはく)や珊瑚(さんご)といった高級素材もあれば、天然石などを模したガラスやプラスチック製の安価な物と様々で、略式珠数の選び方に正式な決まりはなく、房の形状や色、玉の大きさ含め、好みに合わせてお選びいただけます。

価格や素材に良し悪しがあるわけではありませんが、中には「珠数が切れるのは縁起が悪い、買い替えやすい安価な物でよい」という考えの方もいらっしゃいますが、珠数が切れるのは「悪縁が切れる」ともいわれ、切れる度に修理して末永く、愛着を持って大事に使い続ける方も少なくありません。愛着のあるご自身のお珠数を、いずれは子や孫に引き継がせてはいかがでしょうか?

 

 

お珠数の使用方法について

 お珠数の持ち方は宗派により違いはあるものの、基本的なマナーは共通しており、ここではご葬儀に参列される際の略式珠数をもちいた使用方法についてご説明いたします。

 男女に持ち方の違いはなく、斎場に滞在されている間は常に左手に持つことが望ましいとされており、不浄な場所であるトイレの中には持って入りません。座っている間は左手首に掛けられ、席を立たれる際は椅子や座布団の上に直に置かないよう注意が必要です。席を確保するためによく目にする光景ですが、お尻で座る所や足で踏む床や畳の上に直に置くことはマナー違反とされます。止むを得ない場合はハンカチを敷かれると安心かと思います。合掌の際は、親指と人差し指の間にお珠数を掛け、合わせた両手を輪に通し、房は下に垂らします。

※本式珠数に関しては、各宗派によりお作法は異なります。

日蓮宗では両中指に掛け、お珠数を掌に包むように持ちます。浄土宗では親指と人差し指の間に掛けますが、両手と胸の間に垂らします。この様にお珠数の形状に合わせて、宗派別に細かくお作法が定められております。詳しくは斎場にてかずやスタッフにお気軽にお声掛けください。

 中には神道やキリスト教、または無宗教者など、お珠数をもちいない方もいらっしゃいます。大切なのは、故人を偲び、弔う気持ちです。形式にとらわれず、心を込めたお参りが一番かと思います。

 

 以上、お珠数に関する由来からマナーまでご紹介させていただきましたが、あくまで基本的な内容としてのご紹介となります。地域や各宗派、各寺院などにより考え方やお作法は様々です。この機会にご自身の宗派に合わせた最寄りのお寺様にお珠数についてご相談されてはいかがでしょうか?お寺や宗教と縁遠かった方は玉と玉を繋ぐお珠数のような仏縁に出会えるかもしれません。     合掌

 

かずやコスメディア 田中丈詠


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