2021.11.25 | コラム |
かずやコスメディア東と申します。
今回のコラムでは、焼香の意味、各宗旨の焼香のお作法についてお話させていただきます。
日本の大半を占める仏式での通夜・葬儀で必ず行うのが焼香。
ただ、ご遺族、ご親族として普段不慣れな焼香に戸惑う事も多いのではないでしょうか。
まず焼香とは、通夜葬儀、法要で香を焚き、故人や仏を拝む行為です。
焼香する方の不浄を取り除き、心と体を清めお参りするための作法と考えられています。
また、仏教においてお香の煙は仏にとっての食べ物であると考えられています。
焼香の作法は宗派のよって変わってきますが、どの宗旨でも1回から3回です。
1回の宗派は、死を「一に帰る」と捉えた仏教の教えに基づいています。
2回の宗派は、主香と、従香という考えを大切にしており、主香は故人の成仏を願い、従香は1回目の
香を絶やさないようにとの思いが込められています。
仏教では「3」という数字が重視されていることから、3回行う宗派もあります。
また、宗派によって額に「押しいただく」などの作法があります。
喪家として通夜・葬儀で焼香をされるとき、ひとえに焼香と言っても宗旨によって作法や回数が違ってきます。
まずは、ご自身の宗旨を把握し、宗旨に則った焼香をしなければなりません。
作法についても、宗旨はわかっていてもあやふやという事も意外とあるものです。
焼香の作法を宗派別に記載させていただくので今一度再確認されてはいかがでしょうか。
【焼香作法】
案内後自席を立って、通夜では参列者に一礼 葬儀では導師(お寺様)に合掌
↓
前に進まれ焼香台の一歩手前にお立ちになられ、ご本尊に一礼
↓
一歩前に進まれ焼香
↓
合掌
↓
一歩下がって今一度ご本尊に一礼
↓
参列者に一礼
↓
お寺様の椅子の後ろを通って自席に戻る
【宗旨別焼香の作法】
浄土真宗本願寺派 : 焼香回数 そのまま1回 ※額に押し頂かない
線香 1本を香炉の大きさに合わせて折って寝かせる
真宗大谷派 : 焼香回数 そのまま2回 ※額に押し頂かない
線香 1本を香炉の大きさに合わせて折って寝かせる
浄土宗 : 焼香回数 押し頂いて、1回又は3回 ※特に決まりはありません
線香 1本か3本を立てる
真言宗 : 焼香回数 押し頂いて3回 または 初めの1回を押し頂いて3回
線香 3本を立てる。
日蓮宗 : 焼香回数 押し頂いて1回あるいは3回
線香 焼香回数と同じ本数を立てる。
日蓮正宗 : 焼香回数 押し頂いて3回
線香 1本寝せる
曹洞宗 : 焼香回数 押し頂いて1回 そのまま1回 の2回
線香 1本立てる
臨済宗 : 焼香回数 押し頂いて3回 ※寺院によって異なる場合があります
線香 1本立てる
黄檗宗 : 焼香回数 押し頂いて3回 ※寺院によって異なる場合があります
線香 1本立てる
天台宗 : 焼香回数 押し頂いて1回から3回 ※寺院によって異なる場合があります
線香 1本から3本立てる
記載させていただいた内容も地域によって多少の違いがあるかもしれませんが、参考にしていただけたら幸いとかと思います。