この扉の向こうは、全く違う世界
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
今年の夏の暑さは異常でしたね。雨にもなかなか恵まれず、暑い日が続いていましたが、ここ最近はようやく少しずつ涼しくなってきました。
9月も終わりに近づき、暑さも和らいで少しずつ秋を感じられるようになりました。
さて、前回は私のこれまでの経歴について、自己紹介と共に少しお話させていただきました。

今回は、火葬場の仕事をしてきた中で、今でも覚えている、あるご家族の言葉についてお話ししたいと思います。
火葬場では、これまで本当にたくさんの方のお見送りに立ち会わせていただきました。
ご高齢の方もいれば、まだまだ若い方、お子様もいらっしゃいます。
当然ですが、ご家族の悲しみ方もそれぞれ違います。
炉の前では、最後のお別れをするご家族の姿を見ながら、「この方はどんな人生を歩んでこられたんだろう」と考えることも多々ありました。
そんな中、ある方が一人、化粧扉の前に佇んで、
「この扉の向こうは、全く違う世界なんでしょうね。」
と、私におっしゃったことがあります。
その言葉を聞いて、「……確かにな」と思いました。
ご家族にとっては、その扉の向こうに大切な方を送り出すという、とてもつらい時間です。
特に、お子様や若い方のお見送りでは、ご家族の悲しみが大きく感じられることも多くあります。
でも、私たちが炉の裏側に回ると、少し見え方が変わります。
そこでは、年齢も性別も関係ありません。
どんなに地位や名誉のある方でも、お一人で亡くなられた方でも、火葬炉の中では皆同じです。
同じ場所で、同じように火葬を行い、最後は皆さんお骨となってご家族のもとへ帰っていきます。
もちろん、それぞれの人生には違いがあります。
でも、火葬炉には差別がありません。
平等です。
火葬業務に携わり、私は「人は亡くなれば皆平等なんだな」と感じることがありました。
炉の前では大きな悲しみに包まれていても、裏側に回ると、皆同じ環境で静かに見送られていく。
経験しているからこそ感じる、少し不思議な感覚です。
人は平等に死を迎え、平等に骨となる。
今は葬儀社で、ご家族との打ち合わせから葬儀まで担当させていただいています。
これまで火葬場で多くのお見送りに立ち会わせていただいた経験を、今の仕事にも活かしていければいいなと思っております。
みなさまの人生にも、平等に幸せが訪れますように。
かずやコスメディア 平川 智明