お知らせ

2022.02.24お知らせ

霊供膳(りょうぐぜん)陰膳(かげぜん)とは法事や法要等の際に、お仏壇に供える精進料理のお膳の事を言います。日々の生活ではあまり馴染みがないかもしれませんが、法事や法要においては欠かせないお供え物の一つとなっております。この辺りでは、陰膳と呼ばれています。そこで今回は、霊供膳や陰膳の意味、献立、並べ方や必要なタイミング等の一例をご紹介させていただきます。

 

まず霊供膳・陰膳とは、浄土真宗・真宗以外の宗派でお供えするお膳であり、白飯と一汁三菜からなる精進料理を指します。お供えするタイミングとしては、故人様が亡くなられた日である【祥月命日】や【四十九日】【お盆】等の節目節目の際にご用意していただく必要があります。

 

盛り付け方に関しては、基本的に山盛りが良いとされています。

仏様が飢えを表す『餓鬼道』に落ちてしまわないように、しっかり食べていただく……という仏教の教えに由来しているからです。

 

また昔は現代では当たり前にある、電話やインターネットなどがない世の中であり、離れた場所にいる人と連絡を取り合うのは、とても難しいものでした。

その為、大切な人が遠くにいる時に飢えを感じたり、不運な事態に遭ったりせず、無事に帰ってこられるよう祈り、霊供膳や陰膳を準備していました。

 

戦時中は特に、戦いの場に赴いた家族の安全を願って霊供膳・陰膳を用意する家庭が多かったようです。

 

お通夜、ご葬儀の場合ですと……

 

霊供膳・陰膳は、お通夜やご葬儀の日に用意して極楽浄土へと旅立った故人様の無事を願う、という意味になります。

浄土真宗以外の宗旨においては、故人が旅の末に浄土へと行きつくと考えられてきました。

残された家族は、故人が無事に浄土へとたどり着くようにと祈り込めて、旅の最中に食に困る事がないように膳を支度してきた訳です。

 

亡くなられたらすぐにご浄土へと逝かれる浄土真宗・真宗では、旅をいたしませんので霊供膳・陰膳は必要ありません。勿論、お気持ちでご用意するのは問題ないですが、儀式としては必ずしも必要ではないのです。

 

霊供膳・陰膳は地域の風習や宗派等によっては、2つ用意してお供えする事もあります。

これは一つが故人様の分、もう一つがご先祖様の分と考える場合もありますが、ご用意する霊供膳・陰膳に関しては、ご近所の方々やご親戚の方々、またお寺様等に事前に確認をしておいた方が良いでしょう。

 

次に供え方のマナーとして、器ごとの料理の盛り付け方の注意点をお話しします。

 

【親椀/飯椀】おやわん/めしわん

白飯を大盛りによそい、上の部分が丸くなる様に整えて盛り付けます。

 

【汁椀】しるわん

通常の汁物のよそい方と同じです。

 

【平椀】ひらわん

野菜の煮物の彩りを意識して盛り付けます。

 

【壺椀】つぼわん

煮豆や和え物を小さな山を作るように、高さが出るように盛り付けます。

 

【高坏】たかつき

漬物を二切れ盛り付けます。三切れは身を切る事を意味するので避けるべきです。

 

全体的な並べ方として、箸は仏前に向け、手前に親椀と汁椀、その奥に平椀と壺椀、お膳の中央に高坏を配置します。

霊供膳・陰膳はお供えする事で私達は故人様に感謝の気持ちを表す事ができ、お下げして料理をいただく事で食事の楽しみを故人様やご先祖様と共有できます。

 

ご葬儀や法事等では、日常では使わない物や用語がたくさん出てくる事があります。我々かずやがそんな皆様のお力に少しでもなれたら幸いです。

何かご不明な点や疑問がありましたら、遠慮なく一度ご連絡下さい。

相談だけでも、お話だけでも大丈夫です。皆様からのご連絡をお待ちしています。

 

かずやコスメディア 高木


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