「何気ない言葉の中に、 仏教は生きている」
私たちが日常生活の中で、 使う言葉の中には
仏教の考え方から生まれた表現が少なくありません。
葬儀や法事の場だけでなく、
普段の会話の中にも、 仏教は静かに根付いています。
今回は、 そんな「実は仏教由来」の言葉をいくつか紹介します。
①縁
「ご縁がありました」
誰もが自然に使う言葉ですが、 これは仏教の中心的な考え方です。
仏教では、 物事はすべて偶然ではなく、 さまざまな条件が重なって生じると考えます。
これを「縁起」と呼びます。
人との出会いも、 出来事も、無数の縁が重なった結果。
そう思うと、 一つ一つの出来事が少し違って見えてきます。
②因果応報
「良いことをすれば良い結果が返ってくる」
という意味で使われることが多い言葉です。
仏教では、 行い(因)が結果(果)を生む、 という考え方があります。
ただし単純な善悪の話ではなく、小さな行いの積み重ねが、 人生全体に影響していくという捉え方に近いものです。
考えとしては「ちりも積もれば山となる」に似たところがあるのでしょう。
日々の態度や言葉遣いが、知らず知らずのうちに「私」という自己を形成しているのだ、と。
そんな視点を与えてくれる言葉です。
③我慢
「我慢する」という言葉は、 苦しいイメージを持っています。
しかし仏教での「我慢」とは、自分を抑え込むことではなく、
自分の心をよく観察することを意味します。
怒りや欲に振り回されず、今の感情を一歩引いて見つめる。
本来は、 とても知的で静かな姿勢を表す言葉でした。
ここ数年よく耳にするアンガーマネジメント的な発想と言ってもいいかもしれません。
すぐにカッとなって怒ってはいけないよと、教えてくれる言葉です。
④諸行無常
「変わらないものはない」という意味で知られる言葉です。
平家物語の冒頭でも有名ですね。
仏教では、 すべてのものは移ろい、 留まらないと説きます。
これは悲観的な考えではなく、いつか変わるからこそ、 今が尊いという考え方です。
別れや喪失の場面で、そっと支えになる考え方でもあります。
人も物も、いつか変わってしまうからこそ、いつか終わりを迎えるからこそ
今この瞬間に向き合おう、と。生きることを後押ししてくれる言葉です。
仏教由来の言葉は、私たちの生活に溶け込みすぎているためその意味を考える機会がほとんどありません。
しかしその背景には人生を見つめなおすきっかけになるような大切な意味が込められています。
このほかにもたくさんの仏教由来の言葉は私たちの身の回りにあふれています。
興味を持った方はぜひ調べられてみてはいかがでしょうか。
かずやコスメディア井上