極楽か地獄かは生前の行い次第
亡くなった人は「中有(ちゅうう)」という期間への道のりが始まります。「中有」は現世と死の中間の意味でその後死出の山へ。道のりは険しく寂しい山だと言われています。苦しい死出の山を越えると賽の河原が見えてきます。ようやく三途の川が見えてきてこの先は死後の世界。もう後戻りは出来ませんので気持ちの整理をつけ思い出を胸に六文を渡します。川を渡り終えたらいよいよ行き先が決まる裁判。極楽か地獄かは生前の行い次第。
今は亡き占い師の細木数子さんの有名なフレーズ「地獄に落ちるわよ」
ではまず地獄ってどんなところ?
地獄には「等活地獄」「衆合地獄」「黒縄地獄」「叫喚地獄」「大叫喚地獄」「焦熱地獄」「大焦熱地獄」「阿鼻地獄」の八つの地獄があり、生前に重い罪を犯した者は死後に地獄行きが命じられます。ただしどの地獄へ行くかは生前の罪の重さによって変わるのでその判断は閻魔大王次第です。

次に行いが良かった人が行く極楽浄土はどんなところ?
浄土宗や浄土真宗などの浄土教系の宗派が拠り所にしている浄土三部経に詳しく説かれていますがその一つの阿弥陀経には「西方十万億土を過ぎて世界があり、名づけて極楽という」と説かれています。つまり十万億という数の仏の国を通り過ぎた西の後の彼方に極楽はあるそうです。極楽という呼び名については「阿弥陀経」に「もろもろの苦しみあることなくただもろもろの楽しみ受く。ゆえに極楽と名づく」だそうです。ゆえに極楽の住人は全ての事に幸せや安らぎを覚え苦痛を感じる様なことは一切ないそうです。
誰しも地獄ではなく極楽に行きたいです。今からでも遅くありません。自身の日頃の行いを今一度考え、日々の生活を過ごしましょう。
かずやコスメディア 原田 謙二郎
追記
山鹿市菊鹿町にある相良観音(相良寺)はご存知でしょうか?
ご本尊の千手観音像は木彫りで日本最大級を誇り、子授けや安産の他、さまざまなご利益があります。毎年3月15~18日にかけて「春季大祭」が開かれ「地獄極楽経図」が公開されますのでぜひ機会があれば見に行かれて下さい。